こんにちは、心リハ太郎です。
NIKKEI STYLEにこんな記事がありました。
女性活躍推進はまやかしか 欠落する人権と統治の視点|WOMAN SMART|NIKKEI STYLE
セクハラ対策は、
- 多様な人材の確保と業績向上に直結する
- 基本的人権の観点から当然のことである
という内容です。
記事内では、日本の多くの組織において
セクハラが人権問題であり、ガバナンス(統治)上の問題であるという視点が欠落している
と指摘しています。
そして
セクハラはパワーと結びついてのもの。パワーを持つ人間が、弱い立場にあるものに対して性的嫌がらせをすることは、相手を一人の人間として尊重していないばかりか、人格を否定する、そして人権を侵害することにつながる。
とも述べています。
性的な嫌がらせを行うということが最大の問題ではなく、組織内で力を持つ人間による嫌がらせ行為が、人格否定、人権否定につながるということが最も大きな問題だということです。
どういった立場の人間であろうと、立場を利用して性的あるいは社会的な嫌がらせを行うことは、もってのほかであり、女性や社会的マイノリティが社会進出することは、基本的人権に基づくものである、ということを組織のリーダーや上層部は理解しなくてはいけません。
このような人たちを受け入れることができる職場は、優秀な人材を失わずにすむ組織だと言えます。
職場で性別や国籍に関係なく多様な人が働くことが、社会の変化に応える商品やサービスを生み出すことにつながるという事情は、どの職場にも共通する。優秀な人材、多様な人材の確保のためにも、適切なセクハラ対策は企業にとって不可欠といえる。
優秀な人材を失うことは、どのような組織でも避けたいはずですが、立場を利用した嫌がらせが無意識のうちに行われていることが多いのではないでしょうか?
さらに、精神的な安心感がある組織は、業績も高くなりやすいそうです。
精神的に安心できる職場は、リスクを抑えるにとどまらず、業績向上にも直結する。グーグルの社内調査によると、上司や同僚に何でも相談できる、何を言っても受けとめてもらえるという「心理的安全性(サイコロジカル・セーフティー)」のある部門は、そうでない職場に比べて明らかに「パフォーマンス(業績)が高い」というデータが出ている。
もし、あなたが組織のリーダー的立場にいるのであれば、セクハラやパワハラのない精神的に安心できる組織をつくることに力を注ぐとよいかもしれません。
その際はパワハラ的なやり方をしないことが重要ですね。
ちなみに一般企業に比べると、医療職は女性の割合が高いことが特徴ですが、セクハラ、パワハラが少ないとは決して言えません。
先日もNHKのニュースで、医療、介護職の3割がハラスメント(嫌がらせ)を経験していることが報道されていました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180513/k10011436481000.html
嫌がらせを受けた人の半数は退職も考えたとのこと。
女性が多いからといって、セクハラやパワハラが少ないというわけではなく、むしろストレスフルな職場ゆえにパワハラ、セクハラ、マタハラ(マタニティハラスメント)も多くなりやすいとも言われています。
職場のハラスメント対策 | 日本看護協会
看護師だけでなく、女性の医師やその他の職種も同様でしょう。
さらに、セクハラの加害者の半数は患者やその家族であることも報告されています。
つまり、医療職は組織の人間からだけでなく、患者やその家族による立場を利用したハラスメントの被害も受けやすい、ということになります。
このことを組織のリーダーがしっかりと把握して、職員をどうやってハラスメントから守るかを考えておかなければならない、ということでもあります。
当ブログでも関連する記事を書いています。
皆さんも自分の組織がどうなっているか、どうしていくとよいかを考えていただくとよいかと思います。
ではでは。