心臓リハビリテーションのまにまに

心臓リハビリテーションを10年以上している心リハ太郎が日々考えたり思ったりしているエビデンスのあることないことをつらつらと書いています。

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子育ては感謝の言葉が出せるよう親も準備をしておきましょう

こんにちは。2児の父の心リハ太郎です。

社会構造の変化に伴って共働き世帯が増えています。
そのような世帯では親が子どもと過ごす時間が十分にとれなくなりがちです。
医療職では託児所や保育園にお子さんを預けている方も多いですよね。

なかなか子どもと過ごす時間をつくってあげられないことに罪悪感を持ち、つい子どもに謝ってしまうこと、ありませんか?
また、その罪悪感の裏返しで、つい子どもにきつく当たってしまうこと、ありませんか?

そのような方に参考になりそうな記事が日経DUALに掲載されていましたのでご紹介します。
閉園直前のお迎えでも「遅くなってごめんね」はいらない | 子どもを伸ばす言葉、ダメな言葉 | 日経DUAL

 限られた勤務時間の中で仕事をこなしているから、つい「イライラ」も持ち帰ってしまう。そのイライラをつい子どもにまでぶつけてしまって自己嫌悪…。(中略)
 そんな葛藤を抱えていると、仕事が立て込んで保育園の閉園時間ギリギリのお迎えになってしまった日に思わず出る言葉が、「遅くなってごめんね」だと思います。
 もちろん、子どもに対して、「待たせてしまって悪かった」と謝りたくなることも親としての素直な気持ちでしょう。
 でも、子どもの心も明るく照らして親子の関係性を豊かにするために、ぜひこんな言葉に変えてみませんか?
 「待っていてくれて、ありがとう!」
 そう、“感謝”の言葉です。加えて、こんな一言も。
 「あなたのおかげで、お母さん、頑張って仕事ができたよ!」

この他にも参考になる話がありますが、詳しくは是非リンク先で。

私自身も子育てをしていて感じるのは、実は子どもは親の役に立ちたいんだな、早く大人になりたいんだな、ということです。

何かした時にすごいね、偉いね、と誉められると子どもは嬉しそうな顔をしますが、それ以上にありがとうという言葉をかけた時に嬉しそうな顔をするものです。

心理学者のアルフレッド・アドラーは、人間にとっては他者への「貢献感」を感じることこそが幸せの源泉であり、それは人間という動物の本能として持っているものだと言います。

一見幼く頼りなく見える子どもにもかなり小さい時からその芽がみられますが、親にその意識がないと気付かずにその芽を摘んでしまうことがままあるでしょう。

アドラーは、子どもは身体より心の成長の方が早く、心の成長に身体が追いつかないことで、やりたいのにできないという葛藤を感じているとしています。

実際にうちの娘は1歳半くらいで洗濯物をクシャクシャに畳んで、「ハイ!」と誇らしげに渡してくれましたが、その時にアドラーの言葉を思い出し、「本当に子どもは身体より心の成長の方が早いんだな」と新鮮な驚きを感じました。
(でも折角たたんだ洗濯物が崩されているので気持ちはブルーです 笑)

例えば、洗濯物をたたんでいるときに、手伝ってくれた場合は、もしクシャクシャになった洗濯物を手渡されたとしても、「ああ、手伝ってくれようとしたんだな」と親が気づいてあげられることで感謝の言葉が出るものです。

洗濯物がクシャクシャになるのは、ただ手先がまだ器用でないから、たたみ方を知らないからだとすれば、それは成長とともに改善するものです。
しかし親を手伝いたい、役に立ちたいという気持ちは単に成長すれば身につくものではありません。
それどころか、親が気付かぬうちに、あるいは短期的に考えて自分にとって都合が悪い(上の例なら洗濯物がクシャクシャになってたたみ直しになり時間がかかる)からといって、実は身体より先に身に付き初めている、他者に貢献したい、大好きなお母さんやお父さんの役に立ちたいという心の成長の芽を摘んでしまうのは、子どもにとっても親の将来にとってもあまり嬉しいことではないのではないでしょうか。

今回は、忙しい中でも子どもに感謝の気持ちを持てるよう、親も心積もりをしておくのが大事という話でした。
医療職、とくに看護師さんなどは仕事も大変で、なかなか心に余裕もなくなると思いますが、こんな話も思い出して子育てに臨んでもらえると嬉しいです。

ちなみに私が大好きな本、幸せになる勇気にはアドラーの子ども観や人間の成長とはなんなのか、子どもにはどう接するのがよいのななど、子育てに役立つ考え方が満載なので、小さなお子さんがいる方やこれからお子さんが産まれる予定のある方には是非読んでいただきたい一冊です。

幸せになる勇気――自己啓発の源流「アドラー」の教えII

幸せになる勇気――自己啓発の源流「アドラー」の教えII

リンク先の記事の著者の河村都さんの書籍はこちら。
この記事を読むまで知りませんでしたがKindle版は割引もあるのでちょっと読んでみたいですね。

子どもを伸ばす「いいね!」の言葉 「ダメ!」な言葉

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ではでは。