心臓リハビリテーションのまにまに

心臓リハビリテーションを10年以上している心リハ太郎が日々考えたり思ったりしているエビデンスのあることないことをつらつらと書いています。

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「貧困」の本質とは何か


こんにちは、心リハ太郎です。
貧困とは何かを考えるにあたり、とても参考になる記事があったのでご紹介します。

人生を8つのパターンに分けて「幸福」を考えてみた | 幸福の「資本」論 | ダイヤモンド・オンライン

ひとは金融資本、人的資本、社会資本を「運用」することで“富”を得ています。金融資産は(不動産を含めた)財産、人的資本は働いてお金を稼ぐ能力、社会資本は家族や友だちのネットワークのことでした。この3つの資本=資産の合計が一定値を超えていれば、ひとは自分を「貧困」とは意識しません。逆にいえば、これらをすべて失った状態が「最貧困」です。

資本をひとつしか持っていないと、ちょっとしたきっかけで貧困や孤独に陥るリスクが高くなることがわかります。それに対して2つの資本を持つことができれば、人生の安定度ははるかに増すでしょう。

人は金融資本や人的資本のみで貧困になるわけではないというのは確かに頷けます。

近年増えてきた独居男性の心疾患患者さんには、金融資本と人的資本がない方が多くいるのですが、何よりも特徴的なのは、社会資本がなく親兄弟と絶縁状態であったり、頼れる交友関係もなかったりする方がものすごく多いのです。

このような方達は、退院したあとに金銭的貧困が生じたり、病識がない上にサポートしてくれる人間もいないことなどから、すぐ治療から離脱し、あっという間に再発入院してきたりします。

先日のNHKニュースでは現役世代の孤立死が増加していることが取り上げられ、実際に30代や50代で孤立死した方が紹介されていました。
“現役世代” なぜ孤立死?|けさのクローズアップ|NHKニュース おはよう日本

ニッセイ基礎研究所の調査では20-30代の若者に社会的孤立が増えていると番組で紹介されていました。

NHKの番組で紹介されていた50代の方は、まさしく最初に紹介した「貧困」の3因子(金融資本、人的資本、社会資本)が揃った状態であったわけですが、若年層に社会資本の少ない社会的孤立した人が増えているというのは、今後このような患者さんがますます増えてくるということでもあります。

個人的には、このような「貧困」の人をどうサポートしていけば、少しでも予後を改善できるのかに頭を悩ませることが増えているのですが、いよいよ何らかの対策を待ったなしで考えねばならない時代に突入してきたのかなと考えています。

この場合、地域のサポートこそが鍵になるのではないかと思いますが、どうしたらいいものでしょうか。
どなたかいいアイディアがあったら教えて下さい。

ではでは。