心臓リハビリテーションのまにまに

心臓リハビリテーションを10年以上している心リハ太郎が日々考えたり思ったりしているエビデンスのあることないことをつらつらと書いています。

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心臓リハビリテーションとは(その1)

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こんにちは、心リハ太郎です。

心臓リハビリテーションと言われて、あなたが思い浮かべるのは何ですか?

運動療法?理学療法?

しかしこれは正解ではありません。

リハビリテーション(リハビリ)とは

すごくざっくりというと、リハビリというのは何かをきっかけに失われたものや状態を取り戻す過程のことです。

リハビリの目標は、再びその人らしく生きられるような状態を目指すことです。

そしてその過程の中で、使えるものは何でも使おう、というのがリハビリの基本的な考え方です(語弊のある言い方かもしれませんが)。

リハビリで利用できるもの

リハビリにおいて利用できるものには

  • 医師による治療
  • 看護師によるケアや生活カウンセリング
  • 理学療法士による運動療法や運動カウンセリング
  • 作業療法士による活動カウンセリング
  • 管理栄養士による食事カウンセリング
  • 臨床心理士による心理的カウンセリング
  • 家族のサポート
  • 地域のサービスやサポート
  • 本人のやる気や能力
  • 各種道具

などなどがあります。決して運動だけがリハビリではないわけです。

医学的リハビリテーション

病気になった方のリハビリ(失ったものを取り戻すこと)は、病院での治療からスタートすることが多いため、どうしてもリハビリは医療との結び付きが強いです。

それは決して間違ったことではなく、むしろまず病気がよくならないと何も始まらない場合も多いですし、病気がよくなる過程に平行して一般的に言われるリハビリ(理学療法や作業療法など)が行われます。

この医療に結びついたリハビリを医学的リハビリテーションといいます。多くの方がリハビリと言われて思い浮かべるのは医学的リハビリテーション(病院での運動療法)でしょう。

リハビリは人間を相手にするもの

しかし、医学的な側面ばかりに目を向けてしまうと、目の前の患者さんが、「たった一度の人生を生きている一人の人間である」ということを忘れがちになります。

このたった一度の人生を送っている人が病気になった後もできるだけ幸せに生きることがリハビリの目標なのです。

そのことを思い出すという意味でも、リハビリが単なる運動療法ではなく、医療の一部だけでもなく、患者さんという一人の人間そのものを対象にしたかなり広い概念であるということを頭の片隅に留めておいていただくのは、リハビリ職種だけでなく医師や看護師やその他の職種の方にとっても、そして患者さんにとっても有意義なのではないかなーと常々考えています。

(その2へつづく)

 

 

※言わずもがなですが、私がどう考えているかということなので当然これとは違う考え方もあると思います。