心臓リハビリテーションのまにまに

心臓リハビリテーションを10年以上している心リハ太郎が日々考えたり思ったりしているエビデンスのあることないことをつらつらと書いています。

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AIを使って看護師やその他の医療職の業務負担を軽減することもできるのでは

こんにちは、心リハ太郎です。

ダイヤモンドオンラインにこんな記事が載っていました。

「ベンチャーのW杯」で優勝、保育の未来をITで変える男 | ものつくるひと | ダイヤモンド・オンライン

ユニファというベンチャーが、保育の分野に顔認識技術や保育ロボによる写真撮影、昼寝中の乳幼児突然死症候群(SIDS)を防ぐためのセンサーシステム活用やデータの自動取得などを持ち込み、2017年に開催された第1回スタートアップW杯で見事優勝したという記事です。

このW杯には、なんとアップル共同創業者のスティーブ・ウォズニアック(!)も参加していたそうで、かなり本気度の高いイベントであったことが伺えます。

このユニファのサービスが素晴らしいのは、AIを含めたIT技術(IoT:モノのインターネット化も!)の活用により、多忙な保育士さんたちの業務負担を軽減する、という社会貢献が出来ているからでしょう。

日本だけでなく世界で評価されたということは、保育の問題が決して日本には留まらない、人類共通の問題であるということなのかもしれません。
(子どもというのは人間がいる限り絶対に産まれてきますからね。)


医療も保育と同様に人間がいる限り避けては通れない分野であり、看護師の過重労働が常に問題とされている分野です。

医療において同様の試みが行われているかは詳しくありませんが、現場では無駄なマンパワーが使われているのは間違いありません。

医療機器は申請を通すために通常の製品よりも面倒くさい手続きをたくさん通さなければいけないので、こういうスタートアップ企業とはなかなか親和性が高くないところもありますが、AIやIoTの急速な発展による恩恵を受けるためにはもう少し規制緩和があってもいいんじゃないかなーと個人的には思います。

実際に顔の撮影によって感情や体調を察知するセンサーなどはPanasonicにより既に開発されています。
体調が非接触で分かる:顔の表情や生体情報から、感情や眠気を推定 - EE Times Japan

さらに言えば、この顔認識などのAI分野は圧倒的に中国企業が強いため、今後開発速度や意思決定の速い企業がどんどんと参入してくるはずです。

ですので、あまりのんびりと開発していると、技術があっという間に陳腐化する、怖いところでもあります。

この際に大事なのは、
患者さんや看護師、医師など、多くの人にとってそのシステムを利用することで大きな恩恵をもたらすようなものは何か、
という中心軸を考えることでしょう。

そして何かにこだわり過ぎず、最適を目指すバランス能力も重要と思われます。

実際に、上の記事で紹介されたユニファは、独自のロボット開発は一度目指したものの途中で諦め、既存のものを改良して対応しています。

そして、もっとも重要な、人手不足に陥りやすい保育士の業務負担を軽減し、本来の保育業務に専念しやすい環境を作りやすくする、という目的を達成しているのです。


個人的には、生きているうちにもっとAI技術が活用されて、驚くほど変わった社会を見てみたいと思っているので、保育や医療にかかわらず、どんどん変革が進んで欲しいですね。

すると、人間はもっと生産的で喜びのある仕事に打ち込めるのではないでしょうか。

IoTやAIが社会に及ぼす影響などについて詳しく知りたい方はこのあたりの書籍がオススメです。

ではでは。